1・2年生、試合の予定でしたが、雨のために流れてしまいました。本当に良く降る雨です。一日通して雨予報が出ていたので、練習場所を白山公園から5小の体育館に変更してトレーニングを行いました。
1・2年生は「コントロール・オリエンタード」のトレーニングを行いました。サッカー通の方はこの言葉、聞いたことあると思います。ネットの記事などでは「コントロールの方向付け」という説明があるかと思います。ですが、この説明だけでは、何のこっちゃ、という感じです。「方向付け」だけなら、ファーストタッチでボールを動かせばそれでOKという事になってしまいます。しかしそれでは、そもそも「コントロール・オリエンタード」なんて言葉を使う必要はありません。
3年生もこの日は、「コントロール・オリエンタード」の要素をちょっとからめた練習をしているので、この際なので、ちょっとこれについて今回は説明したいと思います。
この「コントロール・オリエンタード」ですが、ファーストタッチで「方向付け」できていればそれでOK、というものではありません。方向付けできているだけで良いのなら、「ワンタッチ目は必ず動かす」というだけをこだわらせれば良いはずです。しかしそれは、「ボール操作」であって、「テクニック」(テクニック=ボール操作+判断)ではありません。
「コントロール・オリエンタード」は、「なぜそこに方向付けたのか」「その方向付けを受けてどこにサポートするのか」という、判断を伴ったテクニックです。右でも左でも真ん中でも「動かせば良い」ではなく、「右にチャンスがあるから右にコントロールする」というような、プレーの根拠を問うことが「コントロール・オリエンタード」の概念があると、より良くできるのです。
HIBARI FCでは、これを主に以下二つのシチュエーションから見ます。
①ボールホルダー:どこから攻めるか、という判断基準の会得、判断能力の向上。
②オフザボール:ボールホルダーの「方向付け」から、攻撃していくエリアを察知する能力、その攻撃に対して有利なポジションを取る能力の会得・向上。
そして実はこれ、ファーストタッチだけに当てはまることではありません。ドリブルでも、下手な選手は、この「方向付け」が下手な場合が多いのです。例えば、ファーストタッチを左側に方向付けしたとします。するとそれは、「左側から攻める」という合図として周りは受け取り、そのようにサポートします。ところが、わかっていないボールホルダーは、ここで2タッチ目、3タッチ目と、ファーストタッチの「方向付け」と矛盾するようなコースをとります。そうすると周りは、どこから攻めるか分からず、サポートができません。その結果、ドリブルをしている選手は「サポートがないよ!」と文句を言うのですが、それは間違いで、その選手のオリエンタードが矛盾しているからサポートのしようが無いのです。
今回は「コントロール・オリエンタード」について書きました。最後に、前回ちょっとブログで触れた、トニー・クロースのファーストタッチの動画を張っておきます。HIBARI FCの選手は、「すごいなぁ」で終わらないで下さいね。このタッチに何が隠れているのか、やりましたからね。また、このタッチを「コントロール・オリエンタード」という視点から見てみるのも勉強になると思います↓