27
7月
hibarifc

今日は1年生、練習しました。

今年の一年生は、一人なので、月曜日は個人レッスンです。

 

さて、実はもう今日で三回目ですが、毎回パス&コントロール、ドリブルなど、色々な動きをまんべんなく取り入れたメニュー構成にしています。目に見えて良くなっているのは、インサイドキックです。毎回20~30分ほどインサイドキックにあてているので、成果が出始めています。もっと良くなります。

 

さて、今日特別に取り組んだのは「走り方」です。重心が後ろ過ぎてダッシュのスピードが出せていなかったので、エクササイズで改善しました。エクササイズといっても、一種目だけです。でもそれで、劇的に変わりました。こんなに上手く行くと思っていなかったので、ここ最近では一番の、会心のトレーニングになりました。

 

本人は、「自分は足が遅い」と思っているようでしたが、実は、多くの「足が遅い」と思っている選手は、そのポテンシャルを制限してしまっているだけです。うちの一年生の例で言うと、体が前に倒れるのを脳が過度に制限してしまっていることが原因でした。今日はエクササイズで、その制限を解いただけです。たぶん、50メートルでいうと1秒近く速くなったのではないでしょうか。(マジです)

↑証拠の動画。ちょっと練習の最後の方で撮ったので暗いですが……これは、四角形をドリブルさせています。彼のことを知っている人なら、今までとの違い、一目瞭然ではないでしょうか。見やすい部分の数秒だけでも、充分分かると思います。

 

最後に何割くらいの速度だったか質問しましたが、本人は「7~8割」と言っていました。しかし実際には、6割程度と言ったところです(これは、体の状態を見れば分かります)。これは実は、脳の認知にズレが生じているためです(ただし、このズレはポジティブなものです)

 

どういうことかというと……脳はまだ、体が速く動けるようになったことを正しく認識できていません。つまり、体性感覚で、出している速度の割合を計れない状態です。そのため脳は、「今までの」速度メーターを頼りにします。「今までの最高速度」に対して今出ている速度を計算し、割合を出しているのです。今まで最高速度が時速100km、今80kmだから8割だ、という計算の仕方です。

 

鋭い方、もう気づきましたね。今回一年生は、車で言うところの、エンジンの改造をしたようなものです。つまり、最高速度が上がっています。例えばこういうことです――最高時速130kmの車で、80kmの速度が出ました。これは、エンジン性能のおよそ6割です。しかし急に性能が変わったので、脳がまだ、改造されたエンジン性能を把握していません。だからまだ脳は、自身の最高速度である100kmを基準にエンジン出力の割合を出そうとしてしまっているのです。

 

すみません、ちょっと説明下手ですね。でも、意味合いは掴んでもらえたのではないかと思います。動画のドリブルですが、この設定のドリブルで8割以上の速度を出すときには、もっと体が前傾姿勢になり、それに伴って股関節の回転数が上がります。つまり、動画のドリブルは、姿勢から見て、まだ余力を存分に残している状態というのがわかるのです。

 

動きがどこか一つ変わると、それに伴って、あらゆる感覚が変わってきます。良い動きを習得すれば、そこから他の感覚も「良く」変化していきますが、悪い動きを習得してしまうと、それにともなって、他の体の感覚も「悪く」なってしまいます。これがいわゆる、「悪い癖」というやつで、なかなか改善できないのは、そのためです。それなのでコーチとしては、「悪い動作」を入れないように、実は日々メニュー作りで戦々恐々としています。

 

今日はしっかりうまくいったので、お酒が美味しいです。(こんなに上手くいくこと、そうそうないので)

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月曜日, 7月 27th, 2020 at 9:57 PM
Category:
練習
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